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世田谷に福祉の花を! 中塚さちよの活動報告

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国際協力&福祉のお仕事 シンポジウムのご報告

日にちがあいてしまいましたが、すでにご案内の、2月26日開催のシンポジウム「伝えたい、現場の想い! ~福祉の仕事とヨルダンでの支援活動を通して~」が終了しました。
インターンシップの学生さんによるレポートをご紹介いたします。是非お目通しください☆

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2月、3月、中塚さちよ議員の世田谷事務所でお手伝いさせて頂いているインターン生の武内優里子です。現在、中塚議員と共に、さまざまな活動に参加させて頂いております。
その一環として、2月26日(日)、日本橋の人形町区民館にて、講師・細田昌江さん、コーディネーターとして首都圏ケア研究会代表で看護師である大谷美津子さんをお招きし、福祉について、国際協力についてのシンポジウムを行いました。今回はそのシンポジウムの内容をレポートしたいと思います。

今回お招きした講師・細田昌江さんは現在、浜松市精神障害社会復帰施設で社会福祉士として働いていらっしゃり、かつて青年海外協力隊員として、ヨルダンの子ども達への支援活動を経験し、ご活躍されました。福祉の仕事との関わりや、JICAでの経験をこれからどのように活かしていくのか、ご講演頂き、幅広く貴重なお話を伺うことができました。

青年海外協力隊での経験のお話は私にとって想像以上のものでした。徹底した外国語レッスンの授業。障害者の方が体を動かすためにたどり着いたラジオ体操のビデオ。そして、文化も言語も全く違う国に女性一人、乗り込んでいくということ。
その中で細田さんが学んだことは、「相手の国を簡単に‘変えよう’と思ってはいけないということ。そして自分自身の価値観、自分の国の文化も簡単に‘変えよう’とは思ってはいけないということ。」であるとおっしゃっていました。助けてやるといった上からの協力ではただの自己満足になってしまう。そうではなく、相手の国も自分の国も、お互い活かしつつ、何ができるか、考えていくこと。同じ目線、同じ立場から歩み寄っていく、そんな関わり方。この考えこそが、細田さんが青年海外協力隊で学び、一番伝えたいことであるとおっしゃっていました。
 
福祉・介護のお話では現在、設立途中である施設についてのお話を伺うことができました。また、その中で印象的であった言葉は介護とは「その人の人生をそのまま受け入れる」という言葉でした。介護の中でその人に、その人生に、多くのことを学ばさせてもらうことがある。目の前の現実が厳しく、息詰まりそうになっても、ヘルパー自身は「何も」悪いことはない。だからこそ、現実が厳しくても、一人で抱え込んではいけない、同じ気持ちを共有する人が集まって皆で声を挙げればいい。そういった「人とのつながり」を大切にしてほしいという言葉が、心の中に温かく広がっていきました。

細田さんは、自分自身をギリギリのところに追いやったからこそ、自分ができること、そしてそれに向かってどのように目指していくべきか考えることができたとおっしゃっていました。その言葉が、細田さんの自分自身の人生への向き合い方の真摯さ、そのものを表していたと私は思いました。
また、質疑応答で質問した学生に対してのコーディネーターの大谷美津子さんの言葉が今でも心に響いています。それは介護でも、どんなことでも、上からではなく「させて頂く」という視点、立場を大切にしてほしいということです。これは、日常のさまざまなことに当てはまる言葉だと私は思いました。普段当たり前にしていたことに、改めて感謝して向き合ってみる。この視点は、慌ただしく複雑な社会で生きる私たちはしばしば忘れがちになってしまうことがあります。しかし、とても困難なこと、他愛もないこと、当り前になってしまっていることから、私たちはいつも多くを考えさせられ、学び、成長できる機会を与えられているのだと改めて考えさせられました。

細田昌江さんの気さくなお人柄、大谷美津子さんの絶妙なコーディネートの中、終始和やかな雰囲気の中、ご講演頂くことができました。今回お話し頂いた様々な言葉を胸に、より良い一瞬一瞬を過ごしていきたいと思いました。
とても貴重で充実したご講演を、本当にありがとうございました。
by sachiyo_nakatsuka | 2012-03-27 16:06